コラム
- 第2章 - 第2回 人類の進化をすすめた「噛む」ということ
さて、人類はアフリカで誕生し、地球上に広がっていきました。なぜアフリカで誕生したのでしょうか?当時のアフリカは湿った偏西風が吹くジャングルでした。たくさんの食べ物があり、たくさんのサルが住んでいました。今、人間にもっとも近いと言われているボノボもいました。ところが、地殻変動が起こり、地面が隆起して乾燥地帯ができてしまい、食べ物がなくなり飢餓状態が起きてしまったのです。そこで食べ物を探すために地面を移動する必要が生まれて、そして2本足で歩くことを覚え類人猿は人間へと進化してきたのです。
2本足で立ち上がるということは、子どもを片手で抱え守ることができます。もう一方の手で子どもに食べ物を与えることもできます。そして、2本足で立ったことで遠くを見ることができ、地平線を見つめる「遠いまなざし」を持つようになったと思われます。「遠いまなざし」をすると脳の中の 「角回」 という部分が活動します。物を読んだり、聞いたりするときに活動し精神を高める部分です。
1978 年にエチオピアで発見された400万年前の骨は、頭蓋骨が脊髄へとつながる穴が真下を向いていたので、直立歩行していたことがわかりました。そのころの脳の重さは400g。現代の人間の脳は約1400g です。 400万年前に400gだった脳は300万年かけて500gへ進化し、その後たったの30万年で1000gへと進化しています。その発達には「噛む」ということが大きく働いています。400万年前の頭蓋骨には「おとがい」がありません。現代人には「おとがい」があります。 「おとがい」 は顔面の筋肉の「噛む」ときに必要な筋肉と重要なかかわりがあるのです。そしゃくが脳の発達をうながしている、歴史がそのことを教えてくれます。
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